【新人看護師の1年目はつらい！】悩みの対処法と乗り越えるコツを解説

新人看護師として働き始めて、不安や戸惑いを感じる方は多いです。

先輩看護師とのコミュニケーションに対する不安や、患者さんに対して適切なケアができるかなど、悩みはつきません。専門性の高い看護師へと成長するには、さまざまな不安や困難を乗り越えなければいけません。

ヨメカン

ヨメカンの1年目はいわゆるできない看護師でした。先輩が休憩室で自分の陰口を話していた経験から「自分は絶対に陰口をいわない」と反面教師にしています。

この記事では、新人看護師が知っておくべき情報や、よくある悩みと対処法を解説します。記事を読めば、1年目の看護師生活を乗り越えるためのコツや、キャリアアップのヒントがわかります。

新人看護師の1年目は、基本的な看護技術の習得と患者さんとの信頼関係を構築することが重要です。先輩看護師からのアドバイスを積極的に取り入れ、同僚と協力しながら成長していきましょう。

新人看護師が知っておきたいこと

新人看護師が知っておくべきことは以下の3点です。

1年目の看護師の役割と業務内容

1年目の看護師の役割と業務内容を把握しておくと、患者さんの安全と健康に寄与できます。主な業務は、以下のような基本的な看護技術の習得と実践です。

1年目の看護師は経験が浅いため、先輩看護師のサポートを受けながら業務を行いましょう。業務の確認事項は丁寧すぎるくらいが良いです。先輩に「しつこい」といわれるのと「医療事故」を比較すれば、前者を選択するはずです。

ヨメカン

先輩が怒る理由の根底は「失敗」ではなく「遅い」にあります。「あの件どうなってる？」と言われないようにしましょう。

患者さんの健康状態を把握し、適切なケアを提供するためにコミュニケーションは欠かせません。不安や疑問を受け止め、適切に対応をすると、信頼関係を築けます。

業務を通じて、1年目の看護師は徐々に知識と技術を身に付けます。患者さんの健康と安全を守る看護師の使命を果たすため、日々学び、成長していきましょう。

研修スケジュール

新人看護師の研修スケジュールは、段階的に知識と技術を身に付けられるように設計されています。研修を受けることで、看護師としての自信がつきます。

一般的な研修スケジュールの内容は以下のとおりです。

医療安全や感染対策、緊急時対応のシミュレーション訓練なども研修内容に含まれます。メンタルヘルスケアやチーム医療、看護倫理なども学べます。電子カルテの操作や薬剤管理、コミュニケーションスキルなど、実務に直結する内容も研修内容の一つです。

ヨメカン

職場外の研修費用は必ず確認しましょう。職場負担ではない場合は、職員を大切にしていない証拠なので戦略的退職を考えましょう。

1年目の看護師の目標設定方法

看護師として成長するために、目標を設定しましょう。適切な目標を立てると専門性が高まり、仕事に自信が持てます。目標設定には、SMARTの法則の活用がおすすめです。

SMARTの法則

目標を明確で実現可能にするための指針

SMARTの法則は、下記の語句の頭文字を取った言葉です。

ヨメカン

「期限が明確」を実践している偉人は大谷翔平選手です。「ドラフト1位で８球団に指名される」という目標から逆算して練習に取り組んでいました。

新人看護師が特に重要視すべきなのは「S」「M」「T」です具体的で、計測可能で、期限が明確に儲けることで目標達成の確率が大幅に上がります。

SMARTの法則を意識して、短期目標と長期目標を設定しましょう。短期目標は日々の業務に直結する内容、長期目標はキャリアに沿った内容を設定します。チームワークと協調性の向上、自己学習の計画なども忘れずに目標に含めましょう。目標を定期的に見直し、必要に応じて調整してください。

新人看護師の給与事情

新人看護師の給与は、地域や病院の規模によって異なります。初任給やボーナスの相場を解説します。

初任給の相場

新人看護師の初任給の相場は、平均して21〜22万円程度です。大卒看護師と専門学校卒看護師を平均した金額です。大卒看護師は約22万円、専門学校卒看護師は約21万円、准看護師は正看護師より1〜2万円程度低い傾向にあります。ただし、初任給は地域や病院の規模によって差があります。

看護師の初任給は、他の職種と比較して比較的高水準です。経験年数に応じて給与は上昇し、5年目で28万円程度になることも多いです。
» 大学病院で働く看護師の年収は？相場と年収アップ方法

ヨメカン

夜勤で給料を増やすことも大事ですが「心身健康」が大前提です。

ボーナス支給のタイミングと相場

ボーナスは通常、年に2回支給されます。多くの病院では、夏と冬に支給されるのが一般的です。支給月は6月か7月のいずれかと12月が多いです。平均的な支給額は、年間で基本給の3〜4か月分程度になります。ただし、新卒1年目の看護師の場合は、少なめになりやすいです。

ボーナスの金額は、病院の規模や経営状況によって大きく異なります。公立病院は公務員と連動しているため、経営状況にかかわらず安定して支給されますが、民間病院では変動が大きい傾向です。病院の規模ごとの一般的なボーナス額を以下にまとめました。

業績連動型(業績や成果に応じて決定する仕組み)のボーナス制度を導入している病院もあるため、入職前に確認しておくと安心です。病院によってボーナスの支給額や制度が異なるため、就職先を選ぶ際の参考にしてください。

ヨメカン

ヨメカンの職場では6月と12月に支給されます。2024年度は4.4ヶ月の支給でした。

新人看護師のよくある悩みと対処法

新人看護師のよくある以下の悩みと対処法をまとめました。

理想と現実のギャップ

新人看護師にとって、理想と現実のギャップは悩みの一つです。多くの新人看護師は、イメージしていた看護師像と実際の仕事の違いに戸惑い、認知的不協和という心理に陥ることがあります。

認知的不協和

理想と現実のギャップが生む不快な心理状態。いつも笑顔で患者に接したいのに、忙しすぎて機械的に接してしまうなど。

ヨメカン

山Pみたいな医者は存在しないし、米倉涼子のように「私、失敗しないので」とかお世辞にもいえません。

ギャップを感じやすい点は以下のとおりです。

ギャップを乗り越えるには、現実を把握し、理想に近づく努力を続ける必要があります。先輩看護師に相談したり、同僚と悩みを共有したりして、現実と理想を良い距離感で保ちましょう。

ヨメカン

現実に適応しすぎるのは危険です。ヨメカンは「病院からの電話」は家族にとって「怖いもの(急変かも!？)」という感覚すら麻痺していました。

知識・技術の不足

知識や技術の不足は、新人看護師の悩みの一つです。医療の現場では、幅広い知識と高度な技術が求められるため、経験の浅い看護師は不安を感じやすいです。

新人看護師は、知識として習得していても技術に応用できない不安から、自己効力感が低下する恐れがあります。

自己効力感(セルフ・エフィカシー)

「自分はできる」と信じられる能力。自己効力感が低下すると「自分にできるはずがない」と感じてしまう。

知識や技術の不足は特に以下の点で感じやすくなります。

知識や技術の不足は、患者さんに適切な対応をするうえで障害になりますが、焦る必要はありません。知識や技術は、日々の業務や研修を通じて徐々に身に付けられます。不安を感じたときは、先輩看護師に質問したり、自主的に勉強したりしましょう。

ヨメカン

「不安」という感情は「知らない」から生まれます。「知らない」と「嫌い」は近い距離にあるので解釈を誤らないようにしましょう。

人間関係のトラブル

人間関係のトラブルは、新人看護師にとって避けて通れない悩みです。職場での人間関係は、仕事の効率や満足度に大きな影響を与えます。人間関係のトラブルには、先輩看護師とのコミュニケーション不足や、患者さんや家族とのトラブルが挙げられます。医師との意思疎通に難しさを感じることも多いです。

人間関係のに悩む新人看護師にはメタ認知をおすすめします。関係のトラブルに役立つ心理学です。

メタ認知

自分の行動や考え方、性格などを客観的に認識する力。医療現場での冷静なコミュニケーションに役立つ。

職場の人間関係や他人の行動や感情は自分で変えられません。職場環境やスキルアップなど、自分で変えられることに意識を向けましょう。

ヨメカン

コミュニケーションの主体が相手(患者や他職種)ではなく、自分自身になっている職場は戦略的退職を考えましょう。教育環境が良くない証拠です。

長時間勤務による体力的負担

長時間勤務は、体力的な負担がつきもので、多くの新人看護師は長時間の立ち仕事や夜勤、緊急対応などで疲労が蓄積します。体力的な負担は、仕事の効率や質の低下につながりかねません。適切な対策を取り、体力的負担を軽減してください。

負担の軽減方法は以下のとおりです。

ヨメカン

ヨメカンは、休憩時間に昼寝を取り入れています。パワーナップで集中力と作業効率アップが期待できます。

体力的な負担への対処は、長く看護師として働き続けるために重要です。体調管理に気を配りながら、仕事に取り組みましょう。
» 看護師を辞めたいと感じる理由と具体的な対処法

新人看護師の1年目を乗り越えるコツ【4つ】

新人看護師の1年目を乗り越えるためには、次の4つのポイントを意識しましょう。

戦略的退職を身につける

戦略的退職は、端的にいえば「高性能なブレーキを身につける」ことです。

新人看護師はアクセル全開で仕事をしてもブレーキの精度が高くないので、力量以上の仕事を任されて事故を起こしたり体調不良になる場合があります。

「しんどくなったらいつでも環境を変えられる力」が看護師には必要不可欠です。

「環境を変えられる力」を身につけるには「意志」の力ではなく「環境(退職・転職)」の力を利用することが有効です。

新人看護師は環境上立場が弱くなるので、必然的に「意志」が弱くなり、ブレーキを踏めなかったことで自分自身のキャラクターを変えることが難しくなります。既に浸透しきった自分のキャラクターを変えるには「職場環境を変える」しかありません。

ヨメカン

この記事を読んで「入院＝非日常的」の感覚が麻痺していた看護師は悪い意味で環境に適応しているので戦略的退職を決行してください。

≫ 戦略的退職を身につけませんか？

効率的な勉強方法を身に付ける

新人看護師は、勉強の必要性を自覚していますが、覚える知識や技術が莫大すぎて勉強が進まないことがあります。勉強を習慣化するには環境が重要です。

新人看護師の場合、理屈を追求するのは後回しで良いです。数学と同様に最初から知識の構造を理解しようとすると成長が遅くなります。

新人看護師は医療の知識や言葉を見慣れていないので、知識の吸収率が高くありません。「そういうものなんだ」と一旦鵜呑みにできないと前に進みません。

ヨメカン

りんごを例にすれば1＋1＝2が成立するけど「粘土を2つ合わせたら大きなひとつの粘土になるから成立しない」みたいな屁理屈はなしです。

優先順位をつけて、効率的に学習してください。業務に必要な内容から学ぶと、実践的な知識を効率よく身に付けられます。勉強会や研修への積極的な参加も欠かせません。

先輩看護師から学ぶ姿勢を持つ

先輩看護師の豊富な経験や知識を吸収することで、自分のスキルアップにつながります。

以下の方法を取り入れると、先輩看護師から学びやすいです。

先輩看護師の経験談から学びを得ることも重要です。悩んだときは遠慮せずに相談し、先輩看護師と良好な関係を築くと、より多くのことを学べます。尊敬する先輩看護師の良い点を真似することは効果的です。同一化が期待できます。

同一化

自分にない優れた能力を持つ他者を真似て、自分を近づけることで自分自身の価値を高めたり、劣等感やコンプレックスから逃れようとしたりするもの。

先輩看護師から積極的に学ぶ姿勢を持つことは、新人看護師として1年目を乗り越えるためには欠かせません

同僚と協力する

同僚との協力は、新人看護師として成長するためには欠かせません。チームワークを大切にし、互いにサポートし合うことで、より良い看護ケアを提供できます。

以下を意識すると、同僚と協力関係を作りやすいです。

同僚との協力関係を築くことで、新人看護師としての成長を加速させられます。心理学的には内集団バイアスという概念が影響しています。

内集団バイアス

自分が属する集団を無意識に他の集団より優遇する心理傾向。同じ「新人看護師」という内集団にいることで互いを自然と協力し合う心理。

困難な状況に直面したときは、同僚に助けを求めることも重要です。休憩時間など、業務外でも交流すると、信頼関係をより深められます。

新人看護師が転職する前に知っておきたいこと

新人看護師が転職する前に、メリットとデメリット、転職活動のステップについて理解しておきましょう。

1年目の転職のメリットとデメリット

1年目の転職は、早期に自分に合った職場を見つけられる点がメリットです。新人看護師として働き始めて、現在の職場が自分に合わないと感じた場合、早めに環境を変えられます。職場を変更すると、自分の適性や希望に合った職場で長く働きやすいです。給与や待遇の改善なども期待できます。
» 看護師の離職率が高い理由と対処方法

転職の選択が正しいか否かは結果がでるまでわかりませんので、選択の段階でどれだけ悩んでも答えありません。迷ったり不安になるのは当然です。

ヨメカン

「やらない後悔」より「やる後悔」と言われますが、「やる後悔」は存在しないと考えています。「上手くいかなかった」という経験は前進でしかありません。

» 看護師を辞めて違う仕事をするのはあり？おすすめの職種と転職方法

転職活動のステップ

転職活動のステップは以下のとおりです。

内定が決まったら、条件交渉を行いましょう。退職届の提出や引き継ぎ業務をしっかりと行うなど、現職へのフォローも欠かさずに行ってください。適切なステップを踏むことで、スムーズに転職活動ができます。
» 看護師の転職サイトは使わない方がいい？最適な転職方法を解説

ヨメカン

「できる看護師」は「看護師は転職するもの」と捉えており、良い職場環境に巡り合えるかは運とタイミングであることがわかっているので、積極的に転職します。

新人看護師におすすめの職場環境

新人看護師におすすめできる職場環境は、以下のとおりです。

» 看護師の働き方を就業場所別、雇用形態別、勤務形態別に解説！

教育体制が整った職場

教育体制が整った職場は、新人看護師の成長と定着にとって重要です。段階的な技術習得プログラムが整備されている場合が多く、知識や技術を身に付けやすくなります。

主に、以下の教育体制が整っている環境がおすすめです。

教育体制が整った職場では、新人看護師の不安や悩みを軽減しやすいです。新人向けの相談窓口が設置されている場合もあるので、困ったときにはすぐに相談してください。

福利厚生が充実した職場

福利厚生が充実した職場は、新人看護師にとって魅力的な選択肢です。仕事と生活のバランスを保て、長く働き続けやすいです。おすすめの福利厚生の一例を以下にまとめました。

福利厚生も含めて検討すると、自分に合った職場を見つけやすいです。

働きやすい職場

職場の働きやすさは、働くうえで重要です。ワークライフバランスを重視し、心身ともに健康的に働ける環境が整っている職場を選びましょう。フレックスタイム制度やリモートワーク、有給休暇の取得率の高さなどがそろっていると働きやすいです。残業時間の管理が適切に行われているかの確認も重要です。

ラザルスとフォルクスマンが提唱したストレスコーピング理論では、「ワークライフバランスの充実が日常のストレスを緩和する」とされています。

ストレスコーピング理論

ストレスは、不規則な勤務などの「環境要因」や家族の支援や休息などの「対処資源」のバランスによって決まるとされている。

休憩スペースの充実やコミュニケーションの活性化も、働きやすさに影響します。職場を選ぶ際は、働きやすさを意識しましょう。

まとめ

新人看護師として1年目を過ごす際、適切な準備と心構えが重要です。自分の役割や業務内容を理解し、目標を設定しましょう。悩みがある場合は、一人で抱え込まず相談してください。自分に合った職場環境の見極めも重要です。

教育体制や福利厚生が整った職場選びは、円滑に働くうえで不可欠です。ポイントを押さえて、新人看護師としての1年目を乗り越えましょう。

今回は「新人看護師の悩みの対処法と乗り越えるコツ」について解説しました。新人看護師の悩みの対処法についても重要ですが、過度な悩みが習慣化されるようなら、思い切って職場環境を変えましょう。

以下の記事では「ヨメカンが実際に利用したレバウェル看護」について解説しているので、こちらの記事も是非読んでみてください。

» おすすめ転職サイトはレバウェル看護

レバウェル看護の口コミ評判を調査【丁寧なサポートで高い満足度】 利用者数が累計40万人(※1)を突破した、看護師専用の転職支援サービス「レバウェル看護」。掲載されている求人数は15万件…

看護師を即日で辞めたい場合は退職代行がオススメです。以下の記事は「ヨメカンが実際に利用した退職代行モームリ」について解説しているので「今すぐ看護師辞めたい…」と考えてる看護師はぜひ利用してください。

» おすすめ退職代行はモームリ

【看護師も利用多数！】退職代行モームリのレビュー・口コミや評判を徹底分析 退職代行ってなんとなく不安… トラブルなく辞めるられる？ 他の看護師はモームリを利用してる？ 劣悪な人間関係、慢性的な人…